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西太平洋の旅行ツアーガイドです。
マリアナ群島内は、南洋桜の並木が続くビーチロードを北へ30分、島北端のマッピ地区は切り立った岩壁や奇岩と海原の織りなす景勝の地です。海鳥の楽園、バードアイランドや神秘的な海触洞くつのグロッドが有名ですが、やはり印象深いのは太平洋戦争末期に多くの日本兵や民間人が身を投げたというバンザイクリフやスーサイド（自殺）クリフの絶壁でしょう。
「どんな気持ちで波間にきえた、風が泣きますバンザイクリフ」（サイパン小唄）－群青の海を渡ってくる潮風もどこか無情の響きを含んでいます。スーサイドクリフの下には日本軍最期の司令部跡、ラストコマンドポスト、岸壁に残る数多くの銃痕が戦闘の激しさを物語っています。
サイパン熱帯植物園は国花、プルメリアやハイビスカス、マンゴ、パンノキと南国の草花や果物の見物に便利です。最近オープンしたカルチャーセンターでは伝統文化の紹介や闘鶏、地元チャモロ料理もあります。ジャングルツアーはジープで島の中央部を縦断、島内最高峰のタポチョ山（473メートル）からの眺望は素晴らしい。
島の人々はアイランドホスピタリティー（島の優しさ）という言葉を思い出させ、茜（あかね）色に染まる夕日を眺めていると仕事を投げ出し南太平洋を目指した画家ゴーギャンのことにも思いが及びます。
